不都合な真実〜マジメ版

温暖化とそれによる影響(海流変化による気候の大変動の可能性、ハリケーンの巨大化、感想化、海面の上昇等々、、、)について説明したドキュメンタリー.さして目新しいものはありませんが、科学的な資料、写真、映像を織り交ぜ、強いインパクトを受けました.
なにより印象に残ったのがゴア氏のプレゼンの巧みさ.聴衆をひきつけ、説得する力は相当なものがありました.時は冷静にデータを示し、時には熱く、時には聴衆の心に訴えかける.


温暖化が地球環境に与える影響については大変説得力があった.ただしひとつ気になったのが、ゴア氏の説明では二酸化炭素等の温室効果ガス濃度の上昇が温暖化の原因となるという根拠が希薄であること.南極で採取された氷から過去の気温と二酸化炭素濃度のデータを提示し、両者に相関があることが示されているが、それではどちらが原因となっているのかは示せない.まあ二酸化炭素温室効果ガスであることは物理化学的には正しいのでしょうけど.


と、いうわけでゴア氏が映画中で引用していたScienceのエッセイを読んでみた.


これはあくまでエッセイなので具体的なデータや証拠を示したものではないが、アメリ環境保護局、気候関係学会いずれも温室効果ガスが温暖化の原因であるらしい事を示しているようです.また過去の学術論文でも両者の因果関係を否定したものはないとのこと(←本当に?)個人的には両者の因果関係の完全な証明があるとは思えないけれども、さりとてそこまで完璧に証明できないものだろうし、する必要も感じません.
いずれにせよここんとこきちんと説明しないと(できればデータも示しながら)、説得力に欠けるとは思いました.
→もしかして、そう言ってたのに、言ってないって勘違いしてた?そうじゃないと整合性とれないし、、、、、いずれにせよ具体的データは欲しい気もしたが


あ、でもこの映画を否定するものではないですよ.
この映画では温暖化による人類の生活環境の大変化の可能性については数々の例をあげて説明し、温暖化を防ぐことがいかに重要であるかを強調している.そしてなお良かったのは、人類は温暖化を防ぐことができる!と示したこと(具体的ではなかったので、鯖読んでたかもしれないけど).
ただ実際のところ温暖化防止対策が現在の経済運営とぶつかることは事実だと思うし、じゃあどうすればいいのかもよく分からない.ゴア氏がちらっと示した方法も経済的に合うかどうかは分からない.ただ抜本的な対策が求められることも事実であろうし、ヘッドになる人(政府)が本当に危機感を抱いて取り組めば、効果的な改善策をとれるのではないか、そう思います.