ノーベル化学賞

リボソームの研究でした.生物学(正確には生化学)でした.
3年前がコーンバーグのRNAポリメラーゼでしたが、何やらつながりを感じます.
http://nobelprize.org/nobel_prizes/chemistry/laureates/2009/
リボソームというのはタンパク質合成装置のことです.核内でDNAを鋳型にしてRNAが転写され(DNAという地図を元に第二設計図のようなRNAがつくられる)、そのRNAの設計図通りにアミノ酸が重合してタンパク質が作られます(RNAに書いてある並び通りにアミノ酸がくっついてく.それが大きくなったものがタンパク質:正確に言うとポリペプチドか.このポリペプチド酵素としての機能を示すように折り畳まれます).
この「RNAをもとにアミノ酸が重合される場所」が「リボソーム」です.リボソーム自体は2種類のRNAと多くのタンパク質からできています.
生命というのは数千種類のタンパク質の酵素活性によって営まれます.このタンパク質の合成装置であるリボソームの機能解析は生物学上非常に重要です.


受賞者3人の仕事はこのリボソームRNAX線結晶構造解析を用い、その立体構造を明らかにしたことです.この構造を明らかにすることが、リボソームのメカニズムを解明するとっかかりになります.実際アミノ酸を重合する活性部位にタンパク質が存在しなかったことから、RNA自体が酵素活性をもつことが明らかになったとか.
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