今更なんですが

http://www.nature.com/nature/journal/v447/n7148/full/4471049a.html
前号のNatureに禁煙に関する記事がありました.論文ではないのですが、Natureの記事なので信用できると思います.副流煙による影響がまだはっきりせず、未だ論争中であることに驚きました.
大規模な疫学調査が必要で多大な費用がかかること、疫学調査で対象区となる実験区(要は副流煙を吸う人と吸わない人に分けること)を設けることが大変難しいことが理由だそうです.喫煙場所に長時間留まる人(例えばバーの店員や家族にヘビースモーカーがいる場合)における被害は明確でも、短時間にしか出入りしない客への被害は不明朗というのが実際のところ.いろいろなデータを総合的に判断するにどうやら被害はあるとなっているだけのようです.また屋外での喫煙による副流煙の被害はないと考えた方が妥当のようです.
喫煙による健康被害は慢性的なものですから実際の被害はなかなか感じられません.私たちがタバコの煙を嫌う一番の理由はあの"臭い"でしょうね.結局曖昧な副流煙の被害を楯に、毛嫌いしているタバコ&喫煙者をこれまで疎外していたということで、それは反省しなければいけないと思いました.ついでに公共の場所での喫煙が禁止されたことで喫煙率が減る効果があるそうで、98年から禁煙になったカリフォルニアでは88年に23%だった喫煙率が06年には13%にまで低下し、他にも禁煙を導入した国でも5〜10%のタバコの売り上げの減少がみられるとか.それに加え肺ガンや心臓病の数も減っているようです.医療費の負担を減らしたい為政者としては、公共の場所での禁煙は効果的のようです.


ちなみに私は大変タバコが苦手です.健康被害はあやふやにしても、あの臭いは生理的に受け付けません.