CSCはSLC-SLに乗る

http://team-csc.com/ny_news.asp?lang=uk&n_id=1406
今週末から始まるツール.CSCはサストレを除いてSLC-SL(ソリストカーボン・スーパーライト)に乗ります.サストレはR3-SLに乗る.SLC-SLは昨年ツールでフランクとザブが乗りましたが、以後全く乗られていなかったように思います.どうしたのかなぁ、と思っていたら再びツールでアピールすることにした模様.
えーと、Cerveloのラインナップについて説明しますと、エアロダイナミックの良い"ソリスト"、軽量で快適性の高い"R"、TT用の"P"の3種類があります.
ソリストCSCの選手が最も多く乗っているものです.ダウンチューブが進行方向には薄いが、横向きには素晴らしく太いため、ガチガチに硬いフレーム.プロの脚ではいいかもしれないけれど、一般人には疲れてしまうかもしれません.ただし空気抵抗が小さいため、先頭で引っ張ったり、逃げたりするには有利.まさにCSC向けのバイク.ソリストにはソリスト・チームソリスト・カーボン、そして上記のSLC-SLがあります.ソリスト・チームは初代ソリストの後継版なので多分アルミ製でしょう.あまりCSCで乗っているのは見ませんが、ゴス(チームパシュートの世界チャンプ)なんかはアルミが好きなのか乗っているようです.ソリスト・カーボンソリストの軽量版.よくCSCの選手が乗っている赤いバイクはこれです.そしてソリスト・カーボンを更に軽くしたのがSLC-SL.形は同じですが色は黒と白.ソリスト・カーボンより200 g軽く、少し硬いつくりになっているようです.ただCSCの選手ですらソリスト・カーボンとの違いをほとんど感じられないために普段はソリスト・カーボンを選択しているようです.
さて、"R"は元々山岳用に開発された軽量バイクです(初期モデルはR2.5だが、現在では生産中止).しかしソリストの剛性が高過ぎて石畳で使えないために、Rは山岳だけでなく石畳でも使用されます.普段はソリスト・カーボンを選択する選手もパリ〜ルーヴェでは全員がRを使用しました.しかしソリストでも軽量のカーボンタイプが出て以来、石畳以外R3じゃないとダメ!というシチュエーションがなくなってきました.昨年のジロ第8ステージ(Passo Lancianoへの山頂ゴールのステージ)ですら、バッソソリスト・カーボンに乗っていました(それ以降の山岳ではR3に乗っていましたが).現在Rに乗るのはサストレ等のエースが山岳ステージで乗る場合と石畳に限られるかもしれません.あとはエアロ効果よりも乗り味の優しさを優先して、Rを選択する程度でしょうか(ロンバルディ爺は頑としてR3に乗り続けていた).しかしCSC内での使用頻度が低くなったとしても、一般人にカチンカチンのソリストは厳しいようで、一般販売でのRの人気は非常に高いようです.現在のRシリーズのラインナップにはR3R3-SLがあります.R3-SLはR3をさらに軽量化したもので、今ツールでサストレが全ステージ乗る予定.こちらも色は黒と白のため今回のツールでCSCはまったく赤いバイクに乗らないことになるようです.
さてさて最後の"P"ですが、これはタイムトライアル用.ラインナップにはP2カーボン、P2-SL、P3とあります.CSCは2年前からP3を使っているので、現在ではレースでP2を見ることはないでしょう.かつてのTTバイクはシートチューブを削る形でBBとリアハブを近づけていましたが(こんな感じ)、P3ではシートチューブがリアホイールに沿わせて円周状になっています.これによりリアホイール前方で空気がスムーズに流れるようになるとか.私の記憶が正しければ、多分この形状を最初につくったのはCerveloだと思います.今ではP3ほど独特の形ではないにしろ、リアホイールにシートチューブを沿わせる形状はBMC、ピナレッロ他数社が取り入れていますね.今回のツールで、CSCはP3の新バージョンを投入するそうですよ.


東商会のCervelo製品ページ
見て頂ければ分かりますが、Cerveloには普及用の廉価版というものがありません.一番安いので20万(フレームのみ)のソリスト・チーム.アルテグラをつけて35万、、、、、