CSCキャンプレポートその3〜サバイバルキャンプ1日目

始まりは水曜の朝だった.全員の部屋のドアがノックされ、荷物をすぐにまとめ、階下で食事をとり、バスに乗るよう言い渡された.みんな寝ぼけ眼だった.だってまだ朝の3時だ、いや正確には夜だ.
教官のクリスチャンセンとリース以外、誰もこれからどうなるのか知らなかった.数時間バスに揺られ、美しくも険しい山々を抜け、人里離れた小さな農場に着いた.そこでみんなバスから降ろされ、農場から半マイル離れた場所へ連れて行かれた.全員が4グループに分けられ、それぞれの斑には緊急時に備えてベテランの兵士が配された.4班に分けられても全てはクリスチャンセンのコントロール下にあり、それを可能にすべく彼は数週間に渡って全地域を視察していた.
ヘビやサソリが出るコースもあるので、それらの動物に遭遇した時の対処法を教えられた.実際ヘビその他の動物に遭遇した者もいたが、事前の注意のおかげで危険な目には遭わなかった.また出発前に射撃練習を行った.なぜかと言うと野生動物(シカなど)を捕まえない限り食べるものがないのだ.
前準備をした後、それぞれの班はバックパック、水、地図、コンパスに加え、斧やシャベルといった班の持ち物だけを持って無人の荒野に出発した.それぞれの斑にはリーダーと兵士がおり、各班8-9人の選手と5-6人のスタッフ、数人のフロント(スポンサーとか)からなっていた.各班は水と、それからできれば食料を確保するためにクリスチャンセンから指定されたいくつかの地点を探して歩いた.
チームサイトのギャラリーを見て、サバイバルキャンプがいかに荒れた土地で行われたのかを見てほしい(これ).非常に暑く、乾いた土地で、何より道がない!(←この辺自転車乗り的な発想だな)どの班も疲れ果てた人間を数人抱えることになったが、これこそがチームCSCをつくりあげる過程なのだ.どのグループでもチームワークが発揮され、助けが必要な時は積極的に手が差し伸べられた.
それぞれのグループがベストを尽くしたものの、全ての指定された場所を回るにはゴツゴツした岩山を登らなければならず、大変な困難を要した.各チームの努力により何とか全員が試験をパスし、山を越えたものの、疲れ果ててしまったものも出た.ある者は暑さと運動により体調を崩したが、15人のチームメイトから常に助けの手が差し伸べられた.
「身体はボロボロで疲れ果てたが、チームワークにより周りから助けられたことは素晴らしい経験だった.僕の荷物を運び、水を持ってきてくれ、おかげで脱落者が出ることもなく目的地にたどり着けたんだ.」というのはトーレ・エングラフのコメント.
6-8時間の野外でのハイキングと様々な体験の後、全チームで初日のキャンプをする場所へ向かった.しかしまだ食料は確保しておらず、朝食から14時間何も食べていない(←おいおい).狩りグループが獲物を探しに出かけ、最後にやっとリースがスプリングボックを仕留め(この写真)、その夜の食料を得ることができた.獲物は解体され、炙り焼きにして全員で食べた.一頭の動物ではとても山を一日歩いた70人の胃袋を満たすことはできなかったが、それ以上獲物を追うことはしなかった.それがサバイバルにおけるルールだからである.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最初たかが荒れ地歩き程度に何を大袈裟な、と思いましたが、朝3時から何も食べてなかったんだね、、、、、ああ、そりゃ確かに大変だ.昔山に持っていく食料の量を間違え、シャリバテでちょっとキツかったこともあったので(歩き出し8時間目くらいから脚が重くなってきた)、エネルギー不足がいかに大変なことかよく分かります.
2日目、3日目のレポートは後ほど.